本記事では、一歳児が実際にハマって自分で選んでくる絵本を、子どもの実際のリアクションとともに紹介します。
少しでも皆さんのお手元におく絵本選びに参考になれば幸いです!
今回は
『ひらがな どうぶつ』
岩合光昭(著)
東京書籍
をご紹介します。
絵本といいつつ、『ひらがな どうぶつ』は写真集のような、子ども用の図鑑のような、縦26x横22x厚さ2cmの大型の本でありますが、絵本と同じように子どもと一緒に読んで楽しめる本です。
「あいうえお」順で、かわいい動物たちの写真が見開きいっぱいで出てきます。
この本のおすすめポイントは、「写真が素晴らしい」ので、「0歳から大人まで楽しみながら」、「あいうえおと動物を両方学べてしまう」ところだと思っています!
素晴らしい写真が惜しげもなく使われている!
五十音すべて、クオリティの高い動物の写真を載せてくれています。普段絵本やイラストで接している動物たち、なかなか写真で接する機会も多くないので、子どもも大注目です!
動物図鑑も、ここまで多くの動物の写真を大きなページを使って見せてはくれないと思います。
きれいなリスのカメラ目線、会話をしているような象の親子、これぞ!というライオンなど、写真ひとつひとつ、よくこんな写真撮れるなぁと感動するものばかり。。
岩合光昭 いわごう みつあき
1950年東京生まれ。
『ひらがな どうぶつ』より引用
19歳のとき訪れたガラパゴス諸島の自然の脅威に圧倒され、動物写真家としての道を歩み始める。
以来、地球上のあらゆる地域をフィールドに撮影を続けている。
その美しく、想像力をかきたてる写真は“NATIONAL GEOGRAPHIC”誌の表紙を数度にわたって飾り、世界的に高く評価されている。
木村伊兵衛写真賞を受賞した『海からの手紙』(朝日新聞社)や世界中でベストセラーとなっている『おきて』(小学館)をはじめ、『しばいぬ』(平凡社)、『岩合光昭のネコ』(日本出版社)、『どうぶつ家族』(クレヴィス)、『10ぱんだ』(福音館書店)など、数多くの写真集を発表している。
「10ねこ」で岩合光昭さんの作品に出会った私は知らなかったのですが、動物写真家としてすごいご業績がおありだったのですね。。
その写真を惜しげもなく使って、子ども用に作ってくれているこの本、なんて贅沢で有難い作品なのか!
しかも、この『ひらがな どうぶつ』内では、見開きページいっぱいの写真に加え、同じ「あいうえお」で始まる別の動物の小さな写真も付いていて、「このいきもの なまえはなに?(こたえはつぎのページ」というクイズにもしてくれています。この小さな写真だけで1ページ割けるクオリティにも関わらず・・
一歳児の子どもは知る由もないですが、親としては感謝感謝で読む本です・・
想像力を掻き立てる写真たち
1枚の写真に、ストーリーを感じる仕草や表情が詰まっていて、想像力を掻き立てます!
もちろん著作権上写真を載せることはできませんが、
例えば1ページ目の「あ」のあざらしは、氷の上に寝そべって、カメラ目線で左手を上げていて、だらだらしているところが見つかって「あっ」っと言っているようです。(ひらがなの「あ」とあざらしの「あ」、感嘆詞の「あっ」でトリプルエーです!)
「き」のきりんの写真では、夕陽に照らされた親子がそれぞれ違う姿勢で左をみています。「左になにがあるんだろう?」と子どもにも問いかけたくなります。
「し」のしまうまは、親子ですが、子どものしまうまの体毛はちょっとふさふさで、ちょっと湿っています。「もしかして生まれたばかりかな?」と思ったりしながら、頬を付け合う様子がなんとも微笑ましいです。
こんな決定的な写真を撮る岩合さんのその時のドラマまで想像力が働いてしまうような、素晴らしい写真ばかりです。。!
ちなみに、「を」では、「どうぶつのしゃしんをとる」、たくさんのネコに囲まれた岩合光昭さん自身の写真になっています。
この写真だけ奥様の岩合日出子さんのお写真のようです。岩合日出子さんも著名な絵本作家さんです!
0歳から大人まで楽しめる本!
ひらがなの書き順も示してくれていて、それも含めて学べる年齢という意味では、対象年齢は2・3歳くらいからなのかもしれませんが、可愛く、想像力を掻き立てる写真たちは、0歳からでも、もちろん1歳児も楽しく読めます。
0歳児とは、写真をただただ楽しむもよし、
写真を見ながら、「どんなお話ししているのかな〜?」というように一緒に想像して楽しむもよし、
1歳児など、喋れるようになってからは、上記に加え、
「このどうぶつは?」と動物の名前を答えさせてもよし
「あいうえお」を一緒に学ぶもよし
書き順まで覚えた人は、やっぱり写真を楽しむもよし、
と、実はどの年齢でも楽しめる動物写真集兼あいうえお勉強本になっています。
1歳児のリアクション
全くのご参考まで、以下は一歳半の私の子どもの発言やリアクションです。
- 「あざらし」「きつね」「いるか」「うさぎさん」「おさるさん」「ぞうさん」「たぬき」「おりづるのつる」「とら」「こけこっこ〜にわとり」「ぱんだ」など
(馴染みの動物は自分の言いやすい形で答えて楽しんでいて、わからないものも親が教えてあげることで発音を復唱できます(「エリマキトカゲ」など、初めて見る動物もたくさん!)。きっと「あいうえお」も同時に学べていることと期待しています。。!) - 「ねこ!」「ねこがいっぱい」
(可愛いネコたちの写真が「ね」で登場します!「を」でも、岩合さんご自身の周りにたくさんのネコがいて、ネコ好きの子どもは本当に楽しそうです。(ネコが登場してからはそのページばかり見たくて先に進まないことも多々あります。笑)) - 「これはなんだろうね〜」「ちょっとむずかしいね〜」
(特に後半、わからない動物も多数登場しますので、自分の知っている言葉で「わからない」を意思表示します。)
まとめ
素晴らしい動物の写真たちを楽しみつつ、「あいうえお」を学べるようにもなった『ひらがな どうぶつ』
動物たちの会話や想いが伝わってくる写真がいっぱいです。
「あいうえお」を緩やかに楽しく学びたい幼児はもちろん、動物好きのあらゆる年齢の方にも嬉しい本です!
普段お読みの絵本に加えて、ぜひ手に取っていただきたい作品です。