1歳児以上のお子さんに向けた絵本を探している方や、その他絵本好きの方にご参考になればと、一歳児が実際にハマって自ら選ぶ絵本を紹介する【一歳児が選ぶ】シリーズ。
今回は以下の洋書の作品です。
THEY ALL SAW A CAT, ©2016 Brendan Wenzel.
Chronicle Books, LLC.
www.ChronicleBooks.com.
この絵本の私のおすすめポイントは、「アーティスティックな魅力のある絵」により、「英語と楽しく接することのできる」、「大人でも楽しめる」ところです!
下を読んでいただくと『THEY ALL SAW A CAT』に関し、実際に一歳児がハマった様子やポイントをご参考にしていただけるとおもいます!
ちなみに我が家では、「テレビはないけど絵本ならあるよ!」と子育てをしていて、毎日たくさんの異なる絵本を読んでいます!
【参考】
●使用している絵本の表紙画像は、出版社のChronicle Booksにお問い合わせをして、使用の許可を頂いたものです(HPにあるものより高画質のデータをいただきました!)。見開きの絵については、以下の公式サイトに少し載っているので、ご覧いただければと思います。
●(公式サイト)https://www.chroniclebooks.com/collections/read-aloud-childrens-books/products/they-all-saw-a-cat?_pos=1&_sid=3f81533dc&_ss=r
●この絵本は、子どもが1歳半のときに読んでハマった絵本です。
●子どもの成長は個人差がありますので、あくまで一例としてご笑覧ください!
●以下一部「ネタバレ」になってしまうところもあると思います。親御さんだけ見ていただき、お子さんにはお楽しみとしていただければと思います!
絵本の世界に引き込むアーティスティックな描写!
まず絵本の外観ですが、横長の大きめな絵本で、文字数は少なく、絵を見るだけでも楽しめるような構図になっています。なので、1歳児でも楽しめると思いますし、英語が苦手な方でも全く問題なく読めます!
以下、公式HPから引用の詳細です。
・ページ数: 44
・サイズ : 11 X 9 H
・対象年齢: 3 – 5 Years
絵本の主人公は1匹のネコ。ですが、そのネコは、そのネコを見た動物の視点の視点で描かれます。例えば、赤外線(熱)を感じると言われるヘビから見たネコはサーモグラフィーに映し出された様な描かれ方をし、ネズミから見たネコはおどろおどろしい形相で描かれます。
ネコを空から見下ろした鳥の俯瞰的な視点から、ネコの背中についたノミの超至近距離の視点への変化など、お見事です・・
この描かれ方が、アーティスティックで、英語がわからなくても、子どもを絵本の世界に引き込みます!
The cat walked through the world, with its whiskers, ears, and paws . . . In this glorious celebration of observation, curiosity, and imagination, Brendan Wenzel shows us the many lives of one cat, and how perspective shapes what we see. When you see a cat, what do you see?
www.ChronicleBooks.com
2017年コールデコット賞名誉賞(表紙についた銀色の丸)、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーを取っています。
1歳児のハマったポイント
今回1歳児のハマったポイントは、アーティスティックで魅力的な絵、色々な視点が描かれる面白さ、ネコや色々な動物が登場するところ、であったと思います。
鳥の上空からの視点が描かれたページでは動物探しをして楽しむこともできました!
- 「ねこよむ?」
(絵本自体をネコと捉えている面もあるます。笑) - 「・・・からみたねこ」
(絵本は英語で書かれてありますが、それを日本語にしてあげると、その部分は頑張って復唱していました。「ノミから見たネコ」など、文意と絵の描写の関係性を完全に理解しているかはよくわかりませんが、楽しんで絵と復唱を楽しんでいたように思います。) - 「ねこいるし〜 ねずみいるし〜 おさかないるし〜」
(鳥が上空から俯瞰的に見るページでは、ネコ以外にも、ねずみや魚、ヘビ、鳥の卵など、いろんな発見があります!このページの動物探しが大好きでした。(ヘビは怖いのかいつもスルー・・笑)) - 「みずにうつったねこ!」
(これは最後の大オチとなりページなのですが、猫好きには嬉しいネコから見たネコになっています。) - 「Paws」「Dog」「Fox」「Skunk」
(なかなか英語は復唱しないのですが、一部の単語はお好みのようでした。「Skunk」が一番ちゃんと読めてると思ったら、日本語と同じ読みでしたね・・) - (ちなみに、「ネズミから見たネコ」のページのネコがかなりインパクトがある怖さなので、「怖がって絵本自体嫌がるかなぁ」と少し恐れていたのですが、大丈夫でした!)
英語を楽しめる!
絵や見せ方の魅力が大きいので、うちの子どものようにあまり英語にしっくりきていなくても十分楽しめると思います。
その意味では、英語に楽しく接し、英語の音になれていけるのも、おすすめのポイントです!
もちろん、公式の対象年齢が3〜5歳であるように、もっと言葉や想像力がついてから読むと、より楽しめると思います!
大人でも楽しめる!
読み手の大人が楽しんだり、驚いたりする空気感は、子どもにも伝わるものだったりします。この絵本の視点や見せ方は、大人にとっても楽しめるものですので、大人も飽きずに読めると思います!
ちなみにアメリカの児童図書館協会からアメリカの優れた絵本に贈られている「コールデコット賞」をとっている作品は、どれも大人が読んでも「面白い」、「なるほど」、と思わせるところがあるなと思います。
コールデット賞は、毎年最優秀作品(金賞)は1作品、名誉賞(銀賞)は3、4作品と、毎年多数の絵本が出版されていることを考えると、受賞は非常に狭き門であることがわかります。盛り上げることを目的とした「からあげグランプリ」などとはちょっと違い、格式・ブランド力の高い賞で、やはり受賞作品にはキラリと光る魅力があります!
なお、コールデコット賞受賞作品のリストは米国ニューメキシコ州Bernalillo County郡の図書館のHPに掲載があり、ご覧いただけます。
https://abqlibrary.org/ld.php?content_id=629750
まとめ
1歳児でも、英語にしっくりきていなくても、きっと楽しめる絵本として、『THEY ALL SAW A CAT』をご紹介しました。
また英語がわかってきたり、様々な動物の視点が理解できるようになると、より楽しめる絵本だと思います!
ぜひご参考にしていただき、手に取っていただければ幸いです。