この記事では、幼児連れで箱根旅行を検討されている方に向けて、箱根内の公共交通機関などのベビーカー利用に関し、予め知っておいていただくと「役に立つ情報まとめ」をお届けできればと思います。
・箱根内でベビーカー利用が問題なくできるかお悩みの方
・箱根フリーパスを使ってベビーカーでの移動を楽しみたい方
・抱っこ紐を持っていくかお悩みの方
・ベビーカーと抱っこ紐の使い分けを予め検討した方
などに少しでも役に立てば幸いです!
ちなみに私は、緊急事態宣言の明けた2021年11月中旬に、子ども(1歳半)をベビーカーに乗せて箱根旅行に行って参りました。
ネットの情報収集はもちろん、公共交通機関に電話したりして事前に情報収集して旅行に臨みましたが、行ってみて「これは事前に知っておきたかった!」と思ったことが所々ありましたので、そんな情報をまとめられたらと思います。
目次
箱根 各移動手段の注意点まとめ
メインどころの公共交通機関でのベビーカー利用に際しての注意点(ポイント)まとめです。
さて、以降は個別に見ていきましょう!
小田急電鉄ロマンスカーの利用
ベビーカー持込みでのロマンスカー利用に関しては、それ専用の記事を作りました!
ロマンスカーを効果的に利用し、お子さんとともに良い旅にしましょう。
箱根登山鉄道
段差があることを予め知っておこう
ロマンスカーで箱根湯本に到着したら同じホームの向かいの路線に通っている「箱根登山鉄道」または「箱根登山線」。
上の写真でも、ロマンスカー(左の青い車両)を降りてすぐに箱根登山線(右の赤い車両)があることがわかっていただけるかと思います。
小涌谷や強羅に向かわれる方が多く利用する、見た目も車内も普通の電車という感じ。
注意点は、実は電車に乗り込む際の段差がしっかりある点です。ちょっとした階段くらいの段差です。車内も広くないので、乗る直前に抱っこに切り替え、ベビーカーを畳まれることがおすすめです。
車椅子の方など、どうされるんだろうと少し心配になります。
所要時間に要注意
箱根登山鉄道では、山の斜面をジグザグに登る「スイッチバック方式」が取られています。すなわち、途中で停車し、逆走、また順行する、ということが行われます。
これにより、例えば箱根湯本駅から6駅先の強羅駅までは約37分かかります。箱根湯本駅前から桃源台駅までバスで大体40分で行けたことを考えると、体感でも結構時間がかかるな、という印象でした。
予め認識しておいて、ゆったりした時間を楽しみましょう!
ちなみに、秋は車両の電光掲示板も紅葉模様になっていて少しかわいい。
(公式HP↓)
箱根登山ケーブルカー
強羅駅〜早雲山駅間を走る「箱根登山ケーブルカー」。
1車線のみで、車体自体が斜めになった、特徴ある車両です。
箱根の代名詞の一つである早雲山〜桃源台の「ロープウェイ」につながる早雲山駅と強羅駅をつなぎ、「強羅公園」最寄の公園下駅などにもつながる路線であり、強羅を観光される方はやはり一度は使われると思います。
段差に注意
こちらも「箱根登山鉄道」同様、電車の乗降口には普通の階段くらいの段差があるので、要注意です。
ただし、一番低い位置(物理的に傾いているので、一番低い位置の車両があります。)にある乗降口は、段差がありませんでした。
車内の狭さ・混み具合に注意
「箱根登山ケーブルカー」は山道を往復する1車線の路面電車で、その区画では貴重な移動手段です。一方、車内は狭く、本数も多くありません(大体20分間隔)。
従って、車内は大変混み合うと思って良いです。
仮に前述の「一番低い位置」の車両から段差なくベビーカーで車内に乗り込めたとしても、出発までにどんどん人が乗り込んできて、結局ベビーカーを早めに畳んでおいた方が良かった、という状況に追い込まれると思います。
私の場合も、早雲山発の箱根登山ケーブルカーに乗った際、「一番低い位置」の車両に、余裕を持った時間でベビーカーで乗り込み、最初は比較的空いていたのでベビーカーをそのままにしていたのですが、出発時間に近づくにつれ、ゴンドラから降りた人がどんどん乗り込んできました。
しかも、高い位置の方はすでに満員なのか、一番低い位置の車両に人がどんどん入ってきて、「満員電車」状態。それでも、駅員さんは「どんどん入ってください」とむしろ押し込んでいき、普通の通勤電車同様、乗降口付近の広めスペースが大変混み合います。
途中でベビーカーを畳みました、早めにベビーカーを畳んで、中の方に入っておけば良かったと後になって思いました。。
ちなみに箱根登山ケーブルカー物理的に傾いた車両なので、車内も段差(階段)が複数あり、ベビーカーを畳まないと、乗降口付近のスペースからの移動も困難です。(ロープウェイがバリアフリーな分、なかなかチャレンジングな印象を受けます。)
この箱根登山ケーブルカーは、車椅子の方の利用などはますます難しいのではと思ったりします。
山道で完全なバリアフリーが難しいことは理解でき、事前に情報提供があれば問題ないと思うので、公式ページにその点きちんと情報発信があれば良かったように思います。(例えば強羅公園は、HP上で車椅子・ベビーカー利用はできない旨、明記されています。)
ベビーカーで行かれる方は、スムーズな乗り降りのため、ご参考にしていただければ幸いです。
箱根登山バス
箱根登山バスは、箱根湯本駅からあらゆるメインの観光地にアクセスできるバスで、利用価値が高いです。
東京方面から箱根に入り、ロープウェイに乗る、という観光を考える際、箱根湯本から一気に桃源台までバスで行って、桃源台から強羅方面に戻っていく、というルートはかなり有効です。
この点を掘り下げたい方は、以下の記事をご参照いただければ幸いです。
ベビーカーの乗入れ可否はバスに依る!
箱根湯本駅から出るバスですが、ベビーカー(及び車椅子)をそのまま乗り入れること可能なバスとそうでないバスがありました。
同じ箱根湯本発桃源台行きのバスでも、出発時間によってバスの中の構造が異なり、例えば11:00発のバスはベビーカーの乗入れができない(乗るなら畳む必要あり。)けれど、11:20発のバスは乗入れができる(ベビーカーのまま乗り込み、混んでいなければそのまま固定が可能)というような具合です。
この点は、私の場合、現場でバス停のスタッフさんが丁寧に教えてくれて、1本遅いけれどベビーカーのまま乗り入れ可能なバスを利用しました。乗り降りの際もスタッフさんが丁寧に支援してくださいました。
どの時間のバスがベビーカーのまま乗入れ可能なのかまでは箱根登山バス公式HPの時刻表にも載っていないようです。また、箱根登山バスは、山道を行くこともあって、予定より出発時間が遅れたりということも多そうです。
そのため、時間に余裕を持った計画にして現場で聞いて判断することが、結果的には一番ストレスフリーかもしれません。より事前に「詰めたい」方は、事前に箱根登山バスに問い合わせることもアリかと思います。
くねくね道多し!
2点目の注意点は、山道をいくバスはくねくね道が多いことです。
実際、車内でも運転手さんから、車酔いしやすい人がいるかどうかを訊いて、いれば通常よりスピードを緩めます、という質問・アナウンスをされていました。
そのため、ベビーカーに乗せていて、ぐずったら抱き上げて片腕で抱っこ、というのは結構厳しいと思った方がよいです。抱っこをするなら抱っこ紐を利用された方が良いでしょう。
私の場合、箱根湯本から桃源台までの40分間、奇跡的に子どもがベビーカーでずっと寝ていたので事なきを得ましたが、抱っこ紐もキャリーサービスで宿に送ってしまっていたので、もし途中で起きて「抱っこ抱っこ」とぐずりだしたら大変でした。また、移動にかかる所要時間も、バスのスタッフさんいわく1時間とのことだったので、当日40分で済んだのはラッキーでした。
ちなみに車酔いがひどい人も要注意です。ただ、運転手さんにもよるかもしれませんが、車酔いが結構大変な私もなんとか大丈夫だったので、あらかじめ知っておいて備えておけば問題ないと思います。
箱根を知ることができる山道!
バスから見る山道は、景色を楽しみ、箱根駅伝の名所を見ることができるなど、箱根の雰囲気を車内から見ることができます。
私の場合も、箱根湯本から桃源台という長距離であったことと、バスの運転手さんが観光ガイドさん並みの紹介やアナウンスをポイントポイントでしてくれたこともあり、非常に楽しめました。
子連れでなかなかたくさんのところを回るわけには行かない分、有名なスポットを車内から見ることができて、お得感があります!
(箱根登山バス公式HP↓)
箱根ロープウェイ
直感的には一番心配であったロープウェイでのベビーカー利用ですが、いざ行ってみると、上記のあらゆる乗り物の中でロープウェイが最もベビーカー利用がしやすかったです!
箱根ロープウェイではベビーカーが問題なく利用できます。
バリアフリーな車内
ロープウェイ乗込み時、段差は全くありません。
上の写真(かなりぶれてしまっていますが・・)、そのままベビーカーで乗り込める様子がわかるかと思います。
スタッフの方が、車椅子やベビーカー用のスペースがあるところに誘導してくれますので、ベビーカーを畳まずそのまま乗込み可能です。(実際、事前にスタッフさんに訊いてみたところ、畳む必要なく乗り込めますと即答いただきました。)
なお、ゴンドラの定員は通常18名のところ、コロナの関係で12名に制限されていたようです。
行列にはちょっと不利なベビーカー
1点知っておいて損がないのは、桃源台からのロープウェイ乗り込み時、行列ができている場合、ベビーカーだと事前に並んでいてもエレベーターを利用するときに順番を抜かされて最後尾になってしまう、という点があります。
これは、急ぐ理由がある方には注意が必要で、場合によってはベビーカーを一時的に畳んでエスカレーターを利用することも一案かもしれません。
桃源台駅では、ロープウェイの乗車の受付(チケット確認)をする階(1階)と、受付の後ロープウェイに物理的に乗込むために並ぶ階(2階)が異なります(受付の後、1階上に上がる必要がある)。
ロープウェイ(ゴンドラ)乗車のための最初の行列は1階ででき、
受付を終えてから、多くの人は階段やエスカレーターでそのままの順番でロープウェイのある2階に上がっていくのですが、
ベビーカーや車椅子利用者は2階に上がる際エレベーターを使うため一旦順番を離脱することになります。
そのため、1階では後ろに並んでいた人がどんどん階段やエスカレーターで自分の前に行く、ということになり、エレベーターで2階に上がった頃には最後尾、ということになります。
ロープウェイのローテーションも早いので、ゆったりあまり気にされなくて良いとは思いますが、桃源台では、海賊船から降りた人がどっとロープウェイに押し寄せるので、タイミングが悪いと1時間等、長い時間行列に並ぶ必要がありますので、急いでいる方には要注意です。(私たちは、50分並びました。)
ゴンドラの移動時間は約8分
ロープウェイは、桃源台〜姥子(うばこ)〜大涌谷〜早雲山をつなぎ、各区画の乗車時間は約8分です。子どもも問題なく楽しめる時間だと思います。
それぞれの駅での所要時間は?
それぞれの駅での所要時間ですが、私たちの場合は桃源台で最も長い時間(ランチ混みで1時間程度)を過ごし、姥子は通過(ゴンドラを降りず)、大涌谷は寒すぎてさらっと(数分)、早雲山はcu-mo箱根や売店をチラッとみて乗換え(数分)、という感じでした。
【桃源台】
桃源台駅は売店はもちろんレストランもあり、海賊船の停まる芦ノ湖が一望できます。
「桃源台ビューレストラン」店内は広々としていて、ベビーカーに座らせたまま食事が可能でした。子ども用のお皿やカトラリーも利用できました。
海賊船。私たちは今回乗船はしませんでしたが、綺麗な景色を見ることができました。
若干の散歩道もあり、秋を感じられました。
【大涌谷】
箱根の代名詞とも言える大涌谷。
駅から少し歩くと、有名な「くろたまご」を扱うお店や、散策道など、いろいろ楽しめそうでした。
私たちは、とにかく寒すぎた!ことと、遠くから見るだけで結構満足したため、数分滞在しただけでロープウェイに乗る列に並びました。
大涌谷では、桃源台のように長時間並んだり、行列が1階と2階で分かれることはありませんでした。
【早雲山】
早雲山駅は、全体的に新しく綺麗でおしゃれ!という感じがあります。
おしゃれなショップ。
洗練された商品が並ぶセレクトショップです。
子連れに気になるトイレ。多目的トイレはもちろん、男性トイレもベビーベッドが完備されています。
「cu-mo箱根」のテラスでは足湯が楽しめるようです。
箱根とは関係ないそうですが、生昆布の実演販売のお店もありました。他にも記念撮影スポットや、写真展、充電スペース、簡単なカフェ(甘いものなど軽食)があります。
良い眺めを見たり、ちゃんと座って食事をするなら桃源台がやはりおすすめですが、早雲山駅も施設が新しいので、少し休むには良い場所だと思いました。
(箱根ロープウェイ公式HP↓)
強羅市内の徒歩移動は?
強羅の道は基本的に狭く、車両用の道路の脇を歩くようなところも多いです。ただし、交通量がそこまで多くないこともあり、平坦な道であればベビーカーでの移動には問題がありません。
ただし、坂道は非常に急です。例えば宿泊宿「箱根ゆとわ」から「強羅公園」までGoogle Map上は徒歩数分で行けることになっていますが、いざ行ってみるとものすごい坂です。
従って、ベビーカー利用時は坂道は注意です。体力のない人は「強羅公園」や「GORA BREWERY & GRILL 」などがある方面へのベビーカー利用は難しいと思った方が良く(そもそも強羅公園内はベビーカー利用が不可になっています。)、強羅駅から「箱根登山ケーブルカー」などで一旦坂を上がることがおすすめです。
まとめ
ベビーカーを乗せた子連れでの箱根旅行。
少しの事前情報で、問題なく様々な交通手段を利用し、楽しい旅行にしていただければ嬉しいです!
この記事が少しでも参考になれば幸いです。